「虫が好き」と言えなくなった中学生時代の孤独
──ひいおじいさんとは、特別な関係だったそうですね。
ひいおじいちゃんは、私より90歳以上年上だったのですが、親戚の中で、なぜか私のことだけを「陽依さん」と、さん付けで呼んでくれていたんです。もう歩けなくなって車椅子に乗っていることも多かったんですけど、私はまだベビーカーに乗っている年齢だったので、なんだか同じ子どもみたいな扱いで(笑)。
虫好きになったきっかけではないんですけど、人が大好きで、謙虚な人だったので、自分の人格形成には大きく影響を与えてくれた人だと思います。
──虫好きであることを隠すようになったのは、いつ頃からですか?
中学生くらいからですね。周りの女の子たちの虫に対するネガティブなリアクションがあまりにも強くて。気持ち悪いとか、見ただけで悲鳴をあげちゃったり……。私にとって虫は本当に大切な存在で、可愛い友達であって、ペットであって、家族でもあるのに、そういう扱いを受けていることに違和感がありました。
あと、虫が好きだと言うと、「変な子だと思われたい子」みたいに見られてしまうところもあって。思春期だったので、周りの目を気にすることも多かったですし、普通でいることが一番楽だなと思って、そこから自然と隠すようになりました。
──自分の中では大切なものなのに、それを出せないのは辛いですね。
虫が好きなことに、自信というか誇りはあったんです。でも、それを話すことで周りの人に嫌な思いをさせたくないという気持ちもあって。だから、できるだけ虫の話題を避けるようにしていました。自分の好きなものの話をできる場所がないというのは、かなり孤独でしたね。













