2026年7月に、集英社オンラインで反響が大きかった人気ニュース記事のベスト5をお送りする。

第1位は、東京都北区で起こった小学校の火災の記事だ。学校の管理や避難体制の不備について取材した。
第2位は、暴行容疑で逮捕され不起訴になった16歳の女性が勾留中に食事が摂れなくなり、衰弱死した事件の記事だ。
第3位は長野で起きた親子3人死傷の記事、第4位は同居女性の唇を糸で縫いつけた事件の記事、第5位は高田馬場で起きたライバー殺人事件の裁判記事だ。

第1~5位のランキングは以下の通り。

第1位   
「金管バンドの朝練もあって6時に出勤」「私服を洗濯して干していた」音楽教諭に地域から“同情”の声も…「救助袋」は近年訓練ナシ、浮かんだ管理体制の盲点

第2位
「釈放時にはもう厳しかった」18日間勾留され体重27.7キロに…不起訴となった16歳女性はなぜ亡くなったのか 遺族が訴える兵庫県警の違法捜査

第3位
《長野・親子3人死傷》「弟の葬儀の日に事件を起こした」はずが…親族が明かした「弟は亡くなっていない」父親が語っていた“病死”は何だったのか

第4位
《同居女性の唇を糸で縫いつけ》「チクりやがって…」逮捕された腕に花のタトゥー女は被害女性を逆恨み…勤務先では客を撮影し勝手にSNS投稿、電凸、トラブルだらけ

第5位
《ライバー刺殺》「まだ動くんだ…」と犯行後に被害者の頭を蹴った被告に求刑20年、傍聴者が裁判をライブ配信した疑惑で審理中断「該当する方は名乗り出てください」

↓以下記事本編

兵庫県警に昨年、暴行容疑で逮捕され不起訴になった16歳の女性が勾留中に食事が摂れなくなり、釈放後も摂食障害など心身の不調が続いた末、5カ月後に亡くなった。障がい者施設で働いていた女性は、利用者の「虐待ではないか」との通報で逮捕された。だがこの証言は後に通報者自身が撤回した。県警は存在しなかった容疑を認めるよう、自白を迫った可能性がある。

医師は、女性の内臓が釈放時にすでに致命的な損傷を負っていた可能性を指摘。「違法捜査が死に追いやった」と訴える遺族は国家賠償を求める訴訟を起こした。

18日間の勾留後、体重は10キロ減少

「釈放されたあの子が私にしがみついてきたときに崩れ落ちる感じがありました。ごつごつした骨が当たるくらいの細さになって、7月なのに『寒い寒い』と言って長袖を着て、歩くのもふらふらで……」

亡くなったるなさん(仮名)の母・A子さんはそう言って声をつまらせた。

A子さんが責任者を務める障がい者支援施設のスタッフだったるなさんは、昨年6月17日、施設利用者に暴行した容疑で、別の成人男性スタッフBさんとともに明石警察署に逮捕された。

2人は容疑を否認。神戸地検検事が求めた2回の勾留延長を神戸地裁が認め、るなさんは女性留置場がある小野警察署で計18日間勾留された。

元気だった頃のるなさん(仮名)(写真/遺族提供)
元気だった頃のるなさん(仮名)(写真/遺族提供)
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るなさんはその期間に食事が摂れなくなった。A子さんの代理人を務める佐々木正博弁護士が逮捕当日に差し入れた「被疑者ノート」の自由記述欄には、「ショックで食べれない」との記述がある。

7月3日には2度嘔吐して緊急搬送されたが、胃腸炎と診断され、輸液注射を受けただけで即日留置場に戻されている。結局地検は翌4日、勾留満了まで3日を残して、るなさんを釈放した。

冒頭でA子さんが語ったのはその場面だ。逮捕4日前に37.5キロだったるなさんの体重は釈放翌日には10キロ近く減り27.7キロになっていた。

その後も体は食べ物を受けつけず、体重は減り続けた。入院もしたが、医師からは極端な低栄養状態の体に栄養を急に入れると心不全などを起こす危険な代謝障害「リフィーディング症候群」が起きるおそれがあると説明され、治療は難航した。

釈放後、やせて衰弱したるなさん(仮名) ※「亡くなる前の状態を知ってほしい」との遺族の意向で顔を隠さず公開します(写真/遺族提供)
釈放後、やせて衰弱したるなさん(仮名) ※「亡くなる前の状態を知ってほしい」との遺族の意向で顔を隠さず公開します(写真/遺族提供)

さらに、警察に怯えたるなさんは「ママ、一緒にいて」と言って、A子さんから離れられなくなり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と急性ストレス障害(ASD)、神経性食欲不振症と診断された。

そして体重が19キロ台まで落ち、12月14日に亡くなった。直接の死因は「低栄養状態」と推定された。