「裁判官、裁判員の皆さま、どうか、どうか、あいつを…」
これを受けたこの日の公判では、検察の論告の前にAさんの父親が意見陳述に出廷し、大きな声で娘への思いを述べた。
「私は被害者の父親です。あの日告げられた内容はどれも耳を疑うばかりで、川に突き落とされたかもしれないと聞き、全身に鳥肌が立ちました。その日の夕方、神居古潭に行き、必死の思いで捜索しました。
1か月が経ち、川から見つかったと妻から涙声で電話がありました。滝川警察署で、白布に包まれて…あまりにも残酷で、その場で泣き崩れました。顔を見ることも触れることもできず『帰ってきてくれてありがとう』と声をかけることしかできませんでした。
長男が生まれ、次は女の子がほしいと思っていた中で生まれました。笑顔がかわいくて無邪気でYouTuberごっこをしたり、プリクラを撮ったりしました。事件の数か月前には家族でエスコン(フィールド)に行き、楽しむ姿を見て、家族っていいなと実感しました。
娘はかけがえのない宝物で、私は娘のことが大好きでした。2年という月日が流れた今も、苦しい日々を送っています。それでも、私たち家族を気遣ってくれる仲間たちのおかげで、歩んでくることができました。
捜査をしてくれた警察、検察官、弁護士の先生、取材をしてくださった記者の皆様、温かいお言葉を寄せてくれた方々、神居古潭にお花を手向けてくださった方々、お悔やみの言葉など、本当にありがとうございました」
父親は最後に内田被告を指さして、こう声を振り絞った。
「裁判官、裁判員の皆さま、どうか、どうか、あいつを、あいつに私の娘が望む判決を下してください。お願いします」
娘が受けた残虐非道な行為は、極刑をもって償われるべき。そう願う遺族に届いた求刑は「懲役27年」だった。論告された内田被告は終始表情を変えず、一点を見つめていた。
その心には、すでに判決を受け入れる準備が整ったのだろうか。それとも、求刑を上回る判決に心を揺らすことになるのか。2週間後の判決に注目が集まりそうだ。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













