「裁判員からは追加の質問は一切出ませんでした」

社会部司法担当デスクがこの日の公判のポイントをこう要約した。

「内田被告は傍聴席の遺族に向かって約1分間、腰を直角に折り曲げた後、弁護側に今後どうやって罪を償っていくのかを問われ『私の身勝手で非常識な言動によってAさんの命を奪ってしまった責任から逃げることなく、自分の思う償いを続けていきます』と泣きながら証言をしました。

殺人と致死については頑なに否定してきた内田被告がついに罪を認めたのかという空気が傍聴席に広がったのも束の間、検察側に涙した理由を聞かれても黙して答えませんでした。

また、犯行後に消防や警察に通報するなどAさんの命を守る行動を取らずに証拠隠滅を図り、共犯者には口裏を合わせたうえで、捜査当局の取り調べには黙秘をするよう指示したことなどを検察側に問われると、『わかりません』などと先祖返りしたような証言を繰り返しました。

旭川地裁(撮影/集英社オンライン)
旭川地裁(撮影/集英社オンライン)
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さらに『自分がしたことでAさんを亡くならせたことは認めますか』と問われると、『はい』と答えたものの、否認してきた殺人罪と不同意わいせつ致死罪について『意見を変えようと思わないのですか』の問いにも『はい』と答えました。

黙り込んだり、表情の変化から、自分の証言が支離滅裂になっていることを薄々感じていたことは分かりましたが、結局は長期で収監される可能性の高い罪状は絶対に認めたくないという一点は譲れないのでしょう。

どんなに言い訳しても、罪に向き合うような文言の謝罪を並べても遺族には伝わらないだろうし、裁判員にも通らないでしょうね。案の定、裁判員からは追加の質問は一切出ませんでした」

内田被告(写真/本人SNSより)
内田被告(写真/本人SNSより)