実は登録商標の「プチプチ」…その製品数は100種類以上も

日本で初めて気泡緩衝材を製造・販売した川上産業株式会社は、同業界の約60%のシェアを維持しているトップメーカーだ。

「プチプチ」を製造・販売する川上産業株式会社(写真/同社提供)
「プチプチ」を製造・販売する川上産業株式会社(写真/同社提供)

主力商品である「プチプチ」は同社の登録商標であり、その製品数は100種類以上にのぼるという。

「プチプチは硬さによって複数の種類があり、柔らかいものから硬いものまで、包むものによって使い方を分けています。

また、粒の大きさが基本的なもので4種類あります。あとはハート型や四角い形のものなど、粒の形のバリエーションもあります。

さらに、機能面においても、静電気を抑制するタイプや、バイオエタノールというサトウキビ由来の原料を使ったものなど、さまざまな種類を製造しています」

プチプチ系統図(写真/川上産業株式会社HPより)
プチプチ系統図(写真/川上産業株式会社HPより)

同社の商品は、ホームセンターや通販業界、工作機械や機械の部品などの梱包、自動車部品や電気部品などの梱包などに多く使われているという。

なかでも古くからの代表的な用途のひとつが「引越し」だ。

「もともとは引越しやお菓子などの包装でかなり使っていただいていました。しかし、引越しを業者に依頼する人や転勤の減少、リターナブル資材の普及などで需要が減っており、お菓子の緩衝材用途も昨今のマイクロプラスチックの問題や食品衛生法改正の影響などを受けてだいぶ需要は減ってきました。

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
写真はイメージです(写真/PhotoAC)

やがて、自動車や機械などの部品の包装にプチプチが選ばれるようになり、その頃からホームセンターなどがプチプチを小売りされるようになり、順調に推移していました。

そうしたなかでコロナ禍を迎えました。すると今度はフリマサイトなどで活発に使われるようになり、通販での購入が大きく伸びています。

また100円ショップでも取り扱いなどが非常に高まっており、需要は堅調に推移しています」

時代の変遷のなかでさまざまな場面や用途で使われているプチプチだが、意外と知られていないのが「防災」における活用だ。

「2004年に発生した新潟県中越地震の時に初めてプチプチの支援をさせていただきました。その後、東日本大震災で弊社の仙台工場が被災したのですが、仙台工場で在庫していたプチプチを持って、近くの避難所の体育館の床に敷いたり、防寒対策として重宝していただきました。

プチプチは空気を閉じ込めていますから、断熱保温効果があります。床に敷くと冷気の侵入を防ぐことができますし、毛布のように羽織ると体の熱が外に逃げにくくなります。

能登半島地震でもプチプチを支援させていただきました。あくまで一時的な活用ではありますが、避難所で少しでも活用していただこうと、一部の製品について『あったか活用術』を掲載したパッケージで販売を行なっています」

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
写真はイメージです(写真/PhotoAC)