「シャンパンの空き瓶で太ももを叩いているのを見ました」
4月21日、法廷で田野被告は、黒色上下のスーツを身にまとい、黒髪のショートヘアーで現れた。逮捕報道での印象とは異なりメイクは薄く、素朴で大人しそうな人物に見える。
事件当時、被害女性は鈴木被告から「大久保公園で立ちんぼしろ」という指示に従い公園周辺の路上で売春行為をしていた。裁判では弁護側の質問で「(鈴木被告に対し)従属的立場だった」と主張する田野被告だが、鈴木被告とともに被害女性が仕事をする様子を見に行くこともあったという。
「あまり覚えていないですが、店長と10回程度見に行ったことはありました。店長の指示で一人で行くこともありました (GPSについては)店長のスマホで(被害女性の行動を)確認していました」
田野被告は、鈴木被告が被害女性への壮絶な暴行現場を目撃していたという。弁護側から問われるとこう答えていた。
「蹴るとか叩いたりとか、シャンパンの空き瓶で太ももを叩いているのを見ました」
だが、田野被告は暴行を制止することはできなかった。傍聴席で両親が見守る中、自身も受けた暴行を赤裸々に語った。
「私も店長から暴行を受けたこともありますし、怒った時の店長は何も言う事も聞いてくれないような感じの人なので......。私も蹴られたり過呼吸になるくらいのビンタを受けたりしました」
しかし、なぜ田野被告は仕事をやめなかったのか。その背景となった鈴木被告との関係性について、言葉を選んでいたのか数秒考え込むと、震えた小さな声で吐露した。
「・・・好きだったからです。異常だったんだなと思います。店長のことが好きだったということもありますし、(被害女性の)様子とかを見ると、この夜の世界ではあり得ることなのかなと思っていたからです」
4月21日の裁判で、検察側は被害女性が「暴力や脅迫によって事実上管理されていたことを認識していたおり、犯情は悪質だ」と断じ、1年6か月の拘禁刑と罰金30万円などを求刑。対する弁護側は、「従属的な立場にとどまり、内省も深めていて執行猶予判決が相当だ」とした。
当の本人は、最終弁論で声を震わせながらこう謝罪した。
「(被害女性に)肉体的にも精神的にも辛い思いをさせてしまって、本当に申し訳なく思っています。二度とこのようなことをしないと誓います」
判決は5月25日に言い渡される。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













