被害阻止は10回、コンビニ店長が見抜く詐欺のサイン

剛さんは、振り込め詐欺の被害阻止で有名で、その実績は警察から感謝状を贈られた回数がなんと9回。

2024年9⽉には島根県警松江署が剛さんを初めての「阻⽌の匠」に認定し、昨年3月には警察庁の「特別防犯対策監」を務める歌手・俳優の杉良太郎さんが激励に店を訪れたほどだ。

すごい実績だが、どうやってだまされそうな人を見分けているのだろうか。

ファミリーマート松江学園南店の山内剛店長(写真/本人提供)
ファミリーマート松江学園南店の山内剛店長(写真/本人提供)
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――初めて被害を防いだのはどういう状況でしたか?

山内剛さん(以下同)
 最初に表彰されたのは平成30年(2018年)です。高齢の方が5、6万円の高額な電子マネーを買われようとして「これは大丈夫ですか」みたいにお声がけしたら、お答えできなかったんです。そこで(異変に)気づきました。

これまでの経験から、被害に遭う前の方は8、9割が「ちょっと頼まれて」みたいにお答えになります。

――「頼まれた」と返事する人の送金をどうやって止めるのですか?

「今こういう詐欺が増えてますんで、交番にちょっと話を聞いてもらって、それから買ってもらってもいいですか」という感じですね。

「警察」と言うと、悪いことしてないのに自分が警察呼ばれる、みたいな感覚に(お客さまが)なっちゃうので、ちょっと丸くして「交番」と言うようにしています。

昨年3月、ファミリーマート松江学園南店を訪れた杉良太郎さんと山内剛店長(写真/警察庁ホームページ)
昨年3月、ファミリーマート松江学園南店を訪れた杉良太郎さんと山内剛店長(写真/警察庁ホームページ)

――詐欺はどんな手口なんでしょうか?

コンビニでは電子マネー(カード)を購入させる方法がほとんどです。

ファミリーマートなら「POSAカード」を買わせたり、マルチコピー機で発券依頼をしてレジで受け取った番号をSNSで送らせる、という方法です。

以前は電話も使われましたが、最近は送金要求もカード番号の連絡もSNSですね。最近多い警察官を名乗る手口は電話を使うんでしょうけど、コンビニを使って狙われるのはほとんど(電話の)やり取りはないみたいです。

あと、女性が男性をだますケースは要求額は高いですが、最近は3000円とか5000円という少額を何かの手数料名目でし、それに応じて送ってしまうとまた次も要求してきて、という手口が多くなっていると感じます。