「卒業シーズンはまさに“稼ぎ時”なんです」
お金が稼げるのなら良いと話すBさんは、今はこうした行為への後ろめたさは皆無のようだった。だが、子どもの下着を売る母たちが皆そうかと言ったらそうではないようだ。
前出のAさんはシングルマザーであり、生活苦から売り手になった。
「後ろめたさはいつも拭えなかったし、常に罪悪感でいっぱいでした。いつか捕まるかもしれないと思うと怖いし。
だからこそ売り子をやめましたが、この卒業シーズンは制服や体操着だけでなく、リコーダーや使い終えた教科書やノートなどもほしがる方もいらっしゃいます。
穴の空いた靴下など捨てるしかないものも売ればお金になるのです。つまり、卒業シーズンの今はまさに“稼ぎ時”なんです。
またXに戻るのは怖いけど…正直、今日売れば今日お金になるという売り子の仕事は経済的に困窮する私のようなシングルマザーには魅力的です」
「お金になればなんでもいい」と言うBさんのような母親や「お金のためには売らざるを得ない」というAさんのような貧困家庭の母親。このような状況を90年代のブルセラ期を追っていた者はどう見ているのか。
かつて存在したアダルト雑誌『ブルマーコレクション』(英和出版)でブルセラ写真の投稿や執筆をしていた出版関係者は言う。
「かつて私どもが扱っていたのは女子高生たちが自ら着た制服などを小遣いほしさに売っていた商品ですからね。また、そのような女子高生たちが大人になり母になり自分が遊ぶ金ほしさに自分の下着を売るパターンはありましたが、子どもの私物を売る母というのはここ近年の傾向でしょうね。
でも売る人がいるから買う人もいます。どんな注意喚起や規制がされようとも、地下に潜ってこの取引は続くでしょうね」
この問題の背景にあるのは単なる「親の倫理観の低下」だけなのか。SNSというネットワークを経由することによる「自らの行為への自覚の乏しさ」があるのかもしれない。
取材・文/河合桃子 集英社オンライン編集部ニュース班













