最低ラインクリアでどこまで議席を伸ばせるか

衆院選中には「しんぶん赤旗日曜版」や「週刊文春」が、高市総理と旧統一教会との関係についての疑惑を報じた。こうした中で、高市総理が2月5日の街頭演説で「私をつぶしたい人はいろんなことやってくる。テレビや週刊誌で“なんてこと言っているのだろう”というぐらい、あの手この手で攻めてくる」などと反論する場面もあった。

政策面や言動をめぐり、高市総理の不安定感も露見した選挙戦だったわけだが、それでも、「女性初の総理」の人気は不動だった。共同通信が1月31日から2月1日にかけて行なった世論調査では、支持率は前月比0.5ポイント増の63.6%だった。

最大野党の立憲民主党と、公明党が結党した「中道改革連合」は支持の広がりに欠け、公示前の167議席を大きく下回りそうだ。他の政党も今ひとつの結果で、高市人気にあやかった「自民一人勝ち」と言っても過言ではない状況だ。国民民主党はほぼ横ばいに終わり、躍進したのは参政党とチームみらいだけだった。

想定外だった中道(野田代表SNSより)
想定外だった中道(野田代表SNSより)

詳しい開票結果は今後判明するが、自民党の獲得議席数によって、今後の国会運営は大きく異なってくる。すでに与党で過半数(233)を確実にしていることから、衆院で法案を通す最低ラインはクリアしたことになる。

さらに「安定多数」となる244議席に到達すれば、衆院における17の常任委員会の全委員長ポストを、与党が独占できる。

高市総理は衆院選期間中の街頭演説でも、衆院予算委員長のポストを野党に握られていることに言及し、「私にばっかり当たる」と不満を漏らしていた。さらに「絶対安定多数」(261)に届けば、委員長ポストの独占に加えて、すべての委員会で過半数の委員を与党が占める。

躍進した参政党、神谷宗幣氏(撮影/集英社オンライン)
躍進した参政党、神谷宗幣氏(撮影/集英社オンライン)

そして、与党で衆院定数465の「3分の2」にあたる310議席を獲得できれば、未だ少数与党の状況が続く参院において、法案が否決された時にも、衆院の再可決で成立させることができるようになる。憲法改正を巡る国民投票の衆院側の発議要件も満たすことになる。