会社を辞めてみて初めて気づいたこと

そんな久慈さんは今、どんな毎日を過ごしているのか。

「この前もタイから帰ってきたところで、旅行中に撮り溜めた動画をYouTubeにアップしたり、noteに記事を書いたりしています。旅行で感じたこととか、思ったことを、自分の足跡みたいに少しずつネットに残していこうかなと。別に誰かに褒められたいとかじゃなくて、自分の中で“生きた証”を残したいんですよね」

タイで虎とたわむれる久慈さん
タイで虎とたわむれる久慈さん

会社員時代と今で、最も変わったことは「心の余裕」だという。

「やっぱり心に余裕があります。やりたいことはやれる、っていうのが大きいですかね。会社員生活だとミッションがあって、それをこなしていく毎日でした。もちろんそれはそれで意味があったんですけど、今は自分の裁量で“今日はこれをやろう”と決めて、淡々と好きなようにやっている感じです。誰に急かされることもないですし、焦らなくていい」

会社を辞めてみて初めて気づいたことがある。

「会社員時代は、自分ではストレスはないと思っていたんですよ。やりたいようにやらせてもらっていたつもりでもあって。でも辞めてみて初めて、“あ、実はかなり抱えてたんだな”って。目に見えないストレスって、あるんですよね」

具体的には何がストレスだったのか。

「やっぱり人間関係ですね。会社にいれば上司もいますし、社外のお客さんもいます。そういう人たちに対して、それなりのアウトプットを出さないといけない。

気遣いも必要だし、納期もあるし、ちゃんとしたものを出し続けなきゃいけない。そのプレッシャーは日々あったんだなと思います。辞めて全部なくなって、今はほぼノーストレスです」

ロト6が当たったのは38歳の頃だった。一般的には、その瞬間に会社を去る人もいるだろう。だが久慈さんは働き続けた。理由を尋ねると、現実的な事情が次々と出てくる。

「当時勤めていたのは少人数の会社で、自分が抜けると会社の運営が回らなくなるくらい影響が大きかったんです。だから“辞めます”って簡単に言える感じではなかった。仮に言っても、そう簡単には辞めさせてもらえなかったような気も(苦笑)。仕事も詰めに詰めさせられていて、辞められる立場じゃなかったですね」