野田佳彦元氏にも教団との接触が浮上

さらに取り込みを図った政治家は自民党だけではないこともうかがえる。

2019年1月28日の報告では、教団関連団体「天宙平和連合(UPF)」日本支部議長だった梶栗正義氏が同日に野田佳彦元首相(現中道改革連合共同代表)と会い、同年2月に開催予定だった韓国での教団イベントへの参加を求めたと書かれてある。

中道改革連合(写真/野田氏SNSより)
中道改革連合(写真/野田氏SNSより)

野田氏に事実かどうかをたずねると、秘書を通じ1月26日夕方に回答があった。

〈(問題の日や前後に)梶栗氏と会ったことがあるかどうかという点につきまして、当時の事務所の記録など確認しましたが、そのような記載はなく、また、野田自身も心当たりはないとのことです。

また、その他過去に旧統一教会との間に選挙支援、行事参加等の関係があったような事実はありません。〉(野田氏事務所)

ただその前日の25日夜には、野田氏が2001年に「佳勝会発足式」と銘打った会合で教団幹部と並んだ場面とされる写真が報じられた。政界関係者は「佳勝会の“勝”の字は統一教会の政治組織『国際勝共連合』を意味している可能性がある」と指摘する。

集英社オンラインも入手したこの写真について野田氏は、26日午前、記者団に「まったく覚えていない。調べたい」とだけ述べた。

野田氏が教団幹部と並んだ場面とする写真
野田氏が教団幹部と並んだ場面とする写真

さらに教団は2021年9月に韓国で開いたUPFのイベントに大物政治家を呼ぼうと画策。梶栗氏は野田氏や福田康夫元首相、鳩山由紀夫元首相に何度もアプローチしスピーチを打診したものの、

〈社会的評価を心配し私たち(教団)との関係が世間に出ることを恐れ、スピーチを断られてきました〉(2021年9月8日)

と報告している。

ところが首相経験者のなかで安倍晋三氏だけはこのUPFイベントにオンラインで登壇。これが後の安倍氏銃撃事件を引き起こすことになった。

高校時代の山上徹也被告(写真/知人提供)
高校時代の山上徹也被告(写真/知人提供)

2022年7月8日、安倍氏は奈良市で選挙応援演説中に手製の銃で撃たれ死亡。今年1月21日に一審で殺人罪などで無期懲役の判決を受けた山上徹也被告(45)は、母親の多額献金で家庭を崩壊させた教団の韓総裁を狙ったが、演説動画を見て安倍氏に標的を変えたと供述した。