可視化された問題と社会の責任

社会学者や教育専門家は共通して、「いじめをなくすには学校だけでなく地域・家庭・社会全体での支援が必要」と指摘する。また、SNSの悪用を防ぐためにプラットフォーム側との協力やAIによる危険投稿の検出技術の活用も期待されている。

人々の目が向いているのは、単なる「映像の削除」ではなく、再発防止につながる本質的な対策だ。SNSの可視性が問題を露呈させる一方で、それが社会全体を動かす契機にもなっている。

SNSに投稿されるいじめ・暴力動画は、可視化された学校内の問題そのものだ。それは単なる「炎上ネタ」ではなく、子どもたちの安全と成長を守る社会全体の課題でもある。

行政、教育現場、保護者、そしてユーザー一人ひとりが、表面的な感情に流されることなく、根本的な原因に向き合う必要がある。

子どもたちが安心して学び、生活できる社会には、互いの尊厳を守る文化と適切な支援・監視の仕組みが求められている。

いじめられた学生 ※写真はイメージです(写真/Shutterstock)
いじめられた学生 ※写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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取材・文/集英社オンライン編集部