専門家が語る「効率的な不妊治療」の考え方

どうすれば、不妊治療を効率的に行なうことができるのか。川口氏は言う。

「なかなか成果が出ない方は、積極的に他のクリニックやセカンドオピニオンを求めるのもよいでしょう。子宮内膜症着床能検査(ERA/ERpeak)や子宮内細菌叢検査(EMMA/ALICE)などは、基本的には先進医療の認可を受けた医療機関でしか受けられず、これらの検査を受けて初めて不妊原因がわかる方も少なくありません。

不妊症の原因は一人ひとり異なります。ですから、本来オーダーメイドで行なう必要があり、限られた種類の薬の中からどれかを選んで投与すればうまくいくものではないんです。

クリニックも得意分野が異なります。よく調べ、合うクリニックを見つけ、助成金を有効に使って不妊治療を成功させてほしいです」

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
写真はイメージです(写真/Shutterstock)

4.6倍は膨らみすぎ?

4.6倍に膨らんだ、東京都の不妊治療助成の予算案については「金額が一気に上がりすぎでは?」という声もあった。予算案の背景を東京都福祉局の担当者に話を聞いた。

「予算案の段階で、査定のさなかにあるため正式に発表されていること以上のお話はできない」と前置きした上で、「不妊に悩んでいる方がとても多いんです。令和4年(2022年)から体外受精・顕微受精なども保険適用になりましたけれども、まだまだ費用のご負担が大きいということで計上させていただいた」という。

東京都庁(写真/photoACより)
東京都庁(写真/photoACより)
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56億円の税金が日本国民の未来を明るく照らしてくれるよう、有効に活用されることを願いたい。

取材・文/山田千穂 集英社オンライン編集部ニュース班