“2次創作沼”にハマり気付いた「描かないと生きられない自分」
31歳の頃、学生時代に知り合った5歳上の公務員の男性と交際を始め、36歳で結婚した。一人っ子の夫は、両親が先回りして立てた二世帯住宅を所有していたが、1年ほど同棲していたアパートで引き続き暮らすことにした。
ところが翌年、夫が退職することに。住宅ローンは代わりに深謝さんが払うことになり、家賃との二重負担が苦しくなったため、二世帯住宅の義実家へ移る決断をした。
高校を卒業すると同時に漫画を封印してきた深謝さんだったが、彼女を“2次創作沼”にハマらせたのは、2018年に放映されたBLドラマがきっかけだった。
「ひと目見てハマり、ファンが集うSNS上で、年齢も経歴も関係なくファンアートや2次創作を表現する人たちやファンの方々と出会い、背中を押されて、創作を再開しました」
この時、深謝さんは48歳。30年ぶりに封印を解いた深謝さんは、気付けば38ページの漫画を描きあげていた。
「それまでのストーリー漫画歴は高校時代の16Pが最長でしたが、勢いのままイベント参加し、90ページ近い同人誌を発行。約30年ぶりに漫画と向き合って、『描かないと生きられない自分』を痛感させられました」
描けば描くほど「毎日漫画だけ描いて生きていきたい」という欲望を抑えられなくなった深謝さんの目標は、いつしか「オリジナルの漫画を描いて、商業デビューすること」になっていく。
ところが49歳になった深謝さんに、次々に試練が襲いかかった――。













