拡散が拡散を生み…名誉毀損で補導される事例もある
学校や教育現場に関連した事件を扱うレイ法律事務所の髙橋和典弁護士によれば、生徒や児童らによる性的ディープフェイク事件の特徴は「友だちに拡散する傾向にある」ことだ。
「だいたいは加害側が男子生徒で女子生徒が被害者であるケースがほとんどですが、男子生徒が同級生や学校の女子生徒のInstagramやTikTokの写真を生成AIで裸にしたり、アダルトな動画に顔を挿げ替えたりして男子生徒同士のLINEグループに拡散します。
そのグループから他のグループにさらに拡散され、その画像がXなどに投稿されてしまうケースもありました」
こういった事案は「月に1、2件は相談がきて、ここ2年ほどで約30件の相談を受けた」という。さらに特徴として「公立校や私立校や学校の知的レベルに問わず起こる事案」なのだとか。
「性的ディープフェイクは外的痛みが伴わない被害であるため、知的レベルの高い生徒や児童であってもその被害の共感性に欠けるんですね。かつて名門私立校などに通う生徒同士による相談事案もありましたが、親御さんも『まさかうちの子がそんなことをするはずがない』という誤認をしていることも多いのです。
しかし性的ディープフェイク事件による名誉毀損で補導される事例もあるので、生徒や保護者のネットリテラシーの見直しが急務であると言えます」(前同)













