「おまえは使わない」に主将と副主将が「山口を使って」と直訴

2年時の全国高校駅伝(22年)は京都に入ってから、めちゃくちゃ叱ったんです。レース2日前に「おまえは使わない」とまで言いました。でもキャプテンの吉岡大翔と副キャプテンの長屋匡起が「山口を起用してほしいです」と直訴しに来たんです。最上級生にそう言われると外すわけにはいきません。「3年生のために頑張れ」と起用しました。そして4区を区間2位と好走したんです。状況を考えるとよく走ったと思います。

ハートが強いのか、気合を入れてもめげませんし、絶対に期待に応えてくれるんです。3年時は「調子が上がらない」とぶつくさ言っていたので、「大丈夫だよ」とおだてながら、いかに山口の調子を上げるのか気を使った部分がありました。全国高校駅伝は3区で区間3位。日本人トップの快走を見せてくれました。

山口竣平はめちゃくちゃなヤツだったので、注意することが多かった。ただハートが強く、試合では絶対に期待に応えてくれた
山口竣平はめちゃくちゃなヤツだったので、注意することが多かった。ただハートが強く、試合では絶対に期待に応えてくれた

早稲田大学に進学した山口は1年生で箱根駅伝の3区(区間3位)で6人抜きを演じました。沿道へ応援に行ったんですけど、私に気づいてガッツポーズをしてくれたんです。調子に乗りやすいですけど、調子に乗った方が走れるタイプです(笑)。

永原と山口の1学年下になるのが濵口大和と佐々木哲です。濵口は黙々、淡々とやるタイプ。比較的早く寮生活に慣れて、1年時から活躍してくれました。インターハイは2年時に1500mで4位、5000mで8位。3年時は1500mで日本人トップの2位、5000mは7位に入っています。全国高校駅伝は1年時が2区2位、2年時が4区2位、3年時が1区4位と活躍しました。

マイペースに黙々、淡々とやるタイプの濵口大和。1年生の時から活躍し、常に安定した走りをしてくれた
マイペースに黙々、淡々とやるタイプの濵口大和。1年生の時から活躍し、常に安定した走りをしてくれた

中央大学に進学した今季あまり調子が上がっていない印象です。でも彼はマイペースなので心配していません。高校時代もうまくいかないタイミングがあっても、動じませんでしたから。本当の勝負どころではきっと力を発揮してくれると思います。

佐々木は明るく楽しくやるタイプですね。寮生活を含めて、高校生活に慣れるのに時間がかかったかなと思います。ただ能力が高く、小中学時代にハードルをやっていたこともあり、3000m障害で勝負できるイメージはありました。

インターハイは2年時に3000m障害で8位入賞。3年時は1500mで濵口に次ぐ3位に入ると、3000m障害は高校歴代2位の8分37秒23で優勝しました。全国高校駅伝は2年時に5区で8分14秒の区間新記録を打ち立て、3年時は3区で区間賞を獲得して、トップに立ちました。