国内に渦巻く不満がいつ爆発するか
12月8日の政治局会議で示された「焦り」と、高市首相に対する異常な「攻撃性」。この二つは別々の現象ではない。根っこは同じだ。
自らの失政によってボロボロになった経済を直視する勇気がなく、国内に渦巻く不満がいつ爆発するかと怯える、孤独な独裁者の恐怖心である。
かつて「戦狼外交」と呼ばれた威圧的な態度は、いまや「負け犬の遠吠え」へと変わりつつある。張り子の虎は、自らの体が燃え上がっていることに気づきながらも、吼えることを止められない。
なぜなら、吼えることを止めた瞬間、足元に広がる経済崩壊という深い闇に呑み込まれてしまうことを、誰よりも彼ら自身が知っているからだ。
我々日本人は、この隣国の錯乱した姿に惑わされてはならない。毅然とした態度で原則を貫き、自由と民主主義の価値を守り抜くこと。そして、中国という巨大なリスクから距離を置き、自国の経済と社会を強靭に保つこと。
それこそが、崩れゆく巨龍の断末魔に巻き込まれないための、唯一にして最大の防衛策なのである。歴史の審判は、すでに下されようとしている。
虚構の数字と暴力的な言葉で塗り固められた城塞が、音を立てて崩れ落ちるその時まで、我々は冷静にその行方を見届ければよい。
文/小倉健一 写真/shutterstock













