インバウンド需要でも大注目「江戸東京たてもの園」

では、小金井公園は“第二の深大寺”として本当に化けるのか。その鍵を握るのが、公園内に併設された《江戸東京たてもの園》だと橋谷氏は語る。

江戸東京たてもの園の入口(入場料大人400円、中学生以下無料)(写真/集英社オンライン)
江戸東京たてもの園の入口(入場料大人400円、中学生以下無料)(写真/集英社オンライン)

「東京都江戸東京博物館の分館として整備され、約7ヘクタールの敷地に江戸〜昭和初期の建造物を30棟復元展示しています。時代をタイムスリップしながら散策しているような感覚が味わえ、近年はインバウンド需要でも注目されているんです。建物自体が非常にフォトジェニックで、“自然界隈”との相性がとても良いんですよ」

実際に訪れた日は、インバウンド客はほとんど見られず、むしろ20代の若い来園者が多い印象を受けた。自然散策の癒しと、歴史建築の“映え”。この複合的な楽しみ方は深大寺と共通している。実際に足を運んでみると、その相性の良さはすぐに理解できた。

江戸東京たてもの園・東ゾーン一帯(写真/集英社オンライン)
江戸東京たてもの園・東ゾーン一帯(写真/集英社オンライン)

園内の《デ・ラランデ邸》内は『武蔵野茶房』というカフェとして営業しており、紅茶とケーキを味わいながらゆったり休憩できるようだ。他にもミュージアムショップ&カフェやたべもの処も点在していて、思っていたより飲食の選択肢はある。

デ・ラランデ邸(写真/集英社オンライン)
デ・ラランデ邸(写真/集英社オンライン)

「深大寺と比較して小金井公園はグルメ要素が弱いのが正直ネックです。とはいえ“自然×歴史×写真映え”の三拍子がそろっていることを踏まえると、Z世代の“次の目的地”としてブレイクするポテンシャルは十分にあるでしょう」

紅葉が美しい今の季節。都心の銀杏並木で順番待ちしながら写真を撮るより、混雑知らずで撮影スペースに余裕がある――“撮りやすさ”を重視するZ世代にとって、ここが穴場なのも納得だ。

――混雑を避けつつ自然を楽しみたい。そんな“自然界隈”の遊び方を求める人に、小金井公園はちょうどいい選択肢になりそうだ。

取材・文/逢ヶ瀬十吾(A4studio)