あのバズから半年以上… 通いネコの現在
保護を決めた腹よわボーイさんの家には、すでに先住ネコの「むぎ」がいた。新しくネコを迎え入れるには、相性はもちろん、病気の検査など、いくつかの段階を踏む必要がある。まずは、この通いネコのことを、むぎにちなんで「おこめ」と名付け、準備が始まった。
病院で感染症の検査やワクチン接種を済ませ、しばらくは別室での隔離生活からスタート。
家に迎え入れたおこめはどのような反応を見せるかと思いきや、とにかく物怖じしなかった。
「初日からすぐにくつろいでいましたが、よほど遊んでほしかったのでしょうか、鳴きすぎて声が魔女みたいになっていました……(笑)」
“通いネコ”時代から変わらず、とにかくおしゃべりだった性格が、そのまま家の中でもあらわれたらしい。第一のハードルである「家に慣れる」は、ほぼ無傷で突破した。
そして、最も緊張した瞬間──先住猫との対面。実は先住ネコのむぎ、おこめがまだ通いネコとして玄関に来ていた頃から、2階の窓越しに姿を眺めていたという。大きな鳴き声にも反応していたそうで、ある意味では“顔だけは知っていた”関係だった。
7月22日。2匹が実際に対面した。
「実際に対面したときには、むぎはキャットタワーの上に逃げて様子を見つつ、しばらくするとおそるおそる近づいてチューしていました」
これが、2匹の関係の始まりだった。並んで見ると、本当に模様がよく似ている。むぎの名前にあやかって「おこめ」と名付けた理由もここにある。
「2匹とも模様がよく似てて、今でも間違えそうになります」
見た目は似ているが、性格は対照的。おこめはとにかくおしゃべりで物怖じしないタイプ。対してむぎはどちらかというと寡黙だという。
こうしておこめはしっかりと腹よわボーイさんのおうちネコとなった。それから約4か月。現在の2匹の様子はというと……。













