周囲の反応で「一番しんどい」のは、バツ2
4回の結婚と離婚を経て、5回目でようやくたどり着いた幸せな結婚生活。5回目の結婚にあたり、4回の離婚経験からの学びを生かした点はあったのだろうか。
「今の妻と4回の離婚について話し合ったとき、彼女から『あなたに足りていないのは、“絶対に離婚しないぞ”っていう意地だと思う』って言われたんです。たしかに僕自身、『相手としっかり向き合う』ことをこれまで避けてきたんです。価値観の違う相手と話し合うことに『めんどくさい』と感じて、別れを選んでしまう。それができていれば、離婚しなくて済んだなと…」
彼女の言葉に胸を衝かれたともさん。5回目の結婚は初めて本気で“続ける覚悟”を持ち、毎朝1時間、家の周りをランニングするなど、体力づくりにも努力を欠かさない。
「妻が若い分、一緒に歩いていて『変なおっさん連れてる』って思われたくないんです。せめて違和感ないレベルでいれたらなと思って」
そんなともさんがこの30年間で改めて実感したことがある。それは「バツの数によって周囲の反応が大きく異なる」ということだ。いったい、どういうことなのか。詳しく聞いてみると、
「『バツ1です』って話したときは、『まあバツ1ぐらい今の時代当たり前だよー』って励ましの声が100回以上返ってくるんです。でも『バツ2です』って話すと、『あ、2回…』みたいな感じで周囲の反応がものすごく冷たいんですよ。『あんたが悪いよね』みたいな目つきで見られる(笑)。でも『バツ3です』って話したときは、手を叩いて笑ってくれるんです。『バツ4』までいくと、逆に『すごい』みたいな尊敬のまなざしで見られて、いろんな人から相談を受けます」
という。だからこそ、ともさんは力強くこう訴える。
「バツ2が一番きつい。バツ2の人で、すごくしんどい思いをしている方々は、早く結婚・離婚して、バツ3になったほうがよっぽど楽ですよ」