「一生住むと誓った1年後に、次のマンションを買っていた」
――豊洲の次は、中央区の「パークコート浜離宮 ザ タワー」ですね。ここで一気に価格帯が上がります。
初めての「億ション」です。1億2000万円でしたから、当時の感覚では今の2億円くらいのインパクトがありました。さすがにこれは勇気がいりましたね。妻にも「もう引っ越さない。ここが終の棲家だ」と伝えました。子どもが2人できても大丈夫な広さだし、一生住んでもいいと思える素晴らしいマンションでしたから。
――しかし、その誓いは1年で破られることになったと……。
はい(笑)。浜離宮に引っ越して1年ほど経った2020年、コロナ禍で不動産価格が少し下がったタイミングで、現在の住まいである湾岸エリアのマンションが売り出されたんです。リーマンショックの時に「下がった時に買えた人が強かった」という経験があったので、これはチャンスだと思い、また買いに行ってしまいました。
――その間に、白金高輪のマンションも購入されています。これはどういった経緯だったのでしょうか。
湾岸のマンションは、契約から引き渡しまで3年半ほど期間が空いていました。その間にもうひとつ白金高輪に素敵なマンションが発売されて、1年限定で住もうと思って購入しました。こちらは今までのマンションの利益で現金購入しましたが、今は賃貸に出しています。2部屋のマンションを所有できたことで、フジテレビをやめるという決断をできたという面もあります。
――湾岸のマンションの完成を待っている間に、もう1部屋買ってしまうのもすごいですね! ここまででマンションを6部屋も買われていますが、買いすぎではないですか? もしかして、これからもまだ買われるつもりでしょうか?
今のマンションも素敵ですし、子どもがもうすぐ小学校に入るので、しばらくは引っ越しは難しいと考えています。投資用としては購入を検討しているので、モデルルームには行っています!
――すごく顔が生き生きとされていて、マンションがお好きなことが伝わってきます。西岡さんのマンションの目利き力が話題になっていますが、私たちがモデルルームで見るべきポイントを教えていただけますか。
まず、オプションに惑わされないことです。モデルルームで見ることのできる部屋には、素敵な照明とか、キッチンの高価な天板とか、有料の追加オプションがたくさんついています。「これ、どれがオプションですか?」と必ず聞くようにしてください。また、「後から変えられないところ」をチェックすることも大切ですね。天井高がどれくらいか、ディスポーザーはついているか、など。後でお金を出しても変えられない部分こそ重要です。
あとは、やはり自分が心から住みたい家を買うというのが大切だと思います。今はマンション価格が上がっていますし、暴落を心配されている方もいるでしょう。仮に価格が大きく下がる局面が来ても、5年から10年住み続けることができれば、いずれ市場は変化しますので。
後編では、世に溢れるタワマンの暴落論や、住むデメリットについて、西岡さんに詳しく聞いてみた。
取材・文/集英社オンライン編集部