「真剣な交際のつもりで、立場を利用していない」

9月15日に児童福祉法違反の疑いで逮捕されたのは、東京都豊島区に事務所を構える芸能プロダクション「GO little by little」代表、鳥丸寛士容疑者(39)だ。

警視庁(PhotoACより)
警視庁(PhotoACより)
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社会部記者によれば「被害女性は現在20歳だが、未成年のころから撮影と称してわいせつな行為をされ、つらかった」と訴え、新宿署に相談するまで何年も悩んでいたようだ。社会部記者は続ける。

「被害女性のA子さんは16歳から17歳の当時に『求めに応じなければ今後のアイドル活動は続けることができない』と誤信させ、2021年4月1日から2022年10月21日までの間、東京都内のホテルでわいせつな行為をした疑いで逮捕されました。女性はこれまで黙っていた理由を『アイドル活動が好きで続けたいから、未成年時の代表からのわいせつ行為は黙っておこうと思っていた』と説明しています。女性が従属せざるを得ない状況を悪用した卑劣な犯罪です」

鳥丸寛士容疑者
鳥丸寛士容疑者

鳥丸容疑者は容疑を認めるいっぽうで、「真剣な交際のつもりで、立場を利用していない」「運営側とアイドルが交際することはよくある」などと供述している。

20歳年下の未成年の女性に対し、恐怖を植えつけ続けてきた鳥丸容疑者。この事務所の所属アイドルを知るカメコ(カメラ小僧。アイドル写真を撮影する人物)歴30年近くのBさんによれば、「被害女性の言い分も容疑者の供述も、地下アイドル界では非常にあり得る話だ」と言う。

「この事務所は芸能プロダクションなどと報じられていますが、実際は地下アイドルよりもさらに下の“地底アイドル”を抱える、認知度は皆無の名もなき事務所です。そういった事務所のアイドルは向上心がある子も多いですが、『運営側の意見は絶対』と思ってしまう傾向が強いのです」

「GO little by little」のオーディション募集(HPより)
「GO little by little」のオーディション募集(HPより)

それはなぜなのか。カメコのBさんは続ける。

「実は今回のようなことは、過去にも事件化された事例もあります。私が知っているのは、あるアイドルグループの未成年の女性がマネージャーから受けた200回以上の性的被害を訴えて事件化しました。

しかし、同グループの他のメンバーの女性は『訴えたあの子が悪い』とさえ言うのです。そのグループは訴えた子以外にも未成年時に性的被害に遭っている子もいるようなのですが、被害の自覚がない。表面化されてないだけで類似事件はたくさんあるはずですよ」