スマホの使用時間は、短ければ短いほど良い
ちなみに、「スマホ内斜視」という名の通り、画面が大きなタブレット端末やPCであったらそこまで神経質に気にしなくてもよいのだろうか。
「そんなことはありません! 『画面との距離が近いこと』が、スマホ内斜視が進行する原因なので、画面が大きかったとしても危険です。特に子どもは腕が短いので、どうしても画面との距離が近くなりがち。
また、子どもはピント調整力が優れているため『目が疲れる』という感覚を感じにくいんです。だから放っておくと何時間も画面を見続けられてしまうんですよ」
では、スマホ内斜視にならないための、適切なスマホの使用方法とは?
「『30・30・30の法則』と言われており、デジタル機器を見る時は、画面を30cm離して、30分に1回、30秒屋外の遠くを見ることが推奨されています。ちなみに30cmは、大体A4サイズの縦の長さ。ノートやクリアファイルなどで示せば、子どもにもわかりやすいのではないでしょうか。
もちろん、スマホを見る時間は短ければ短いほど良いです。未就学児は、1日最大30分間。小学生はどんなに長くても1時間の使用に留めて。大人もせいぜい3時間が目安です」
今や育児に欠かせないアイテムになりつつあるスマホをはじめとしたデジタル機器。この夏は親子で使い方を見直してみよう。
取材・文/菱山恵巳子