「海の男!!寺井巡査の巻」 (ジャンプ・コミックス第117巻収録)
亀有公園前派出所に勤務する警察官・寺井洋一(てらい・よういち)が、家族にいいところを見せようとレジャー船のオーナーになり、海上での休暇をすごそうとするお話をお届けする。
寺井は、週刊少年ジャンプ1976年42号に掲載された『こち亀』第2話「下町の青年警官の巻」(ジャンプ・コミックス1巻収録)から登場している、最古参の人物だ。なお「「改名くん」の巻」 (ジャンプ・コミックス第170巻収録)では、両さんによってなかばムリヤリ「丸井ヤング館」へと改名させられている。
寺井について少しご紹介しておくと、丸眼鏡をかけたぽっちゃり体型で、気弱かつ温和な性格のため争いごとは好まない。奇人変人だらけの『こち亀』では珍しい「凡人」属性の持ち主だ。
最大の関心事は愛する妻と2人の息子、そして家族と暮らすマイホームのこと。彼のマイホーム探しエピソードは、『こち亀』ファンにはすっかりお馴染みだ。
ただ、根が真面目なだけに、一度思い込むと歯止めがきかず暴走してしまう一面もある。本作では、そんな困ったちゃんな性格が招く騒動が描かれている。
寺井の暴走ネタは本作以外にも、「夏のファミリーキャンプは父親の威厳を発揮する絶好の機会なんだぞ!!の巻」(ジャンプ・コミックス第138巻収録)で楽しむことができる。どちらのお話でも「家族にいいところを見せたい」というザ・お父さんな暴走が、和やかなはずのファミリーの休暇を惨劇へと向かわせている。
それでは次のページから、カッコいいパパとして優雅な休日をすごそうとする寺井の、大奮戦&大暴走ぶりをお楽しみください!!