僕らは“カメレオン芸人”

――それでも現在のポジションに納得していないという山本さん。今後の野望は?

やってほしいことをやり続けたいです。

――といいますと?

めっちゃカッコつけた言い方をすると、僕たちって“カメレオン芸人”だと思うんです。

アイドル番組でMCをやることもあれば、ロケやドッキリでギャーギャー言いながら体を張ることもある。そうかと思えば、関はパパタレントみたいなことをやるし、僕も恋愛について対談することもあったりと、あらゆる仕事をしてる。

前までは軸がないことがめちゃくちゃコンプレックスだったんですけど、むしろこれが自分たちの強みなのでは、と。

「若手時代は自分たちのポジションやキャラクターを気にする余裕もなく、ただデブネタで関を活かして、自分はツッコミという役割をこなすことしか考えてなかった」
「若手時代は自分たちのポジションやキャラクターを気にする余裕もなく、ただデブネタで関を活かして、自分はツッコミという役割をこなすことしか考えてなかった」
すべての画像を見る

――制作サイドからは重宝されそうです。

多様性に溢れる番組づくりが多いなか、最前線にいない芸人ならではの生きる道ですよね。

千鳥さんとかは冠を背負って常に面白い企画を求められるけど、僕らは自分たちで企画することはなくて、仕事の99%が番組コンセプトに沿って動くこと。

だから、これからも求められ続ける芸人でいたいと思います。

――我を出さないのはアップフロント時代からある意味変わってない。それもそれでカッコイイ芸人の生き様ですね。

でも、軸がないのには違いないので、言い方を変えれば“骨なし芸人”なんですが……(苦笑)。

#3ではお金も知名度もあるのになぜか結婚しない山本さんのこじらせ結婚観を伺います。

#3へつづく

取材・文/武松佑季
撮影/是永日和