発酵ごはんの4つのメリット
発酵ごはんはなぜからだにいいのか? おいしさだけではなく、消化を助けたり、味覚形成をサポートしたりなどさまざまなメリットがあります。
1 消化を助け、野菜をおいしくする
麹は豊富な酵素を持つことで知られています。特にアミラーゼやプロテアーゼなどの消化酵素は、「消化・分解・吸収」の手助けをしてくれます。これは消化器官が発達段階の子どもにとって、からだへの負担を軽くしながらも栄養の吸収率を上げてくれるという嬉しい働きです。
またプロテアーゼには旨みをアップさせる、アミラーゼには甘みを引き出すという働きも。野菜などの素材のおいしさを引き出してくれます。
2 子どもの味覚形成に役立つ
発酵によって、天然の旨み成分「アミノ酸」が豊富に生み出されます。子どもが発酵ごはんを食べることで、自然な「旨み」を知り、正しい味覚を育てることができます。
また、幼少期は内臓の機能が発達段階にあるため、大人がおいしいと感じる塩分量の 1/2〜1/3 が目安です。麹が作りだす旨み成分「アミノ酸」は、控えめな塩分でもおいしさを感じ満足できます。
塩分の摂取量については、大人も注意したいところ。濃い味に慣れてしまっている方は、これを機会に子どもと一緒に発酵ごはんを取り入れてください。
3 腸内環境を整える
便秘やストレスが気になっている場合、発酵ごはんがおすすめです。便秘の原因の一つとして、腸内環境の乱れが指摘されています。腸内フローラには善玉菌(有用菌)、悪玉菌(有害菌)、日和菌(どちらでもない菌)の3 つのタイプの菌があります。腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やすことがポイントです。
発酵ごはんを摂ることで、麹の酵素によって生み出される「オリゴ糖」がエサとなり、善玉菌を育て、腸内環境を整えます。腸内環境が整うと、腸内細菌が免疫機能をサポートするので、免疫機能が発達段階の子どもにとって、免疫力の向上につながります。
また腸内環境はメンタルも左右するといわれています。ストレスが気になるときは食べるものを見直してみると良いかもしれません。
4 時短なのに旨みがアップ
子育て中は仕事に、家事にやることがたくさん! 忙しいけど子どもにはおいしく、安全なものを食べてほしい……。そんなときにも発酵ごはんはおすすめです。
麹から作った塩麹で肉や魚を30分〜ひと晩漬け込んでおけば、素材が柔らかくなり、本来の旨みがさらにアップ。野菜などの副菜も塩麹などがあればたくさん調味料を使わなくても味が決まるので、時短になります。忙しい子育て世代こそ発酵ごはんを!!
撮影/小嶋文子
スタイリング/鈴石真紀子