生活用水の確保

お風呂
「揺れが収まった直後は水が出て、お風呂に貯められたので役立った」というお話を様々な被災地で聞きました。地震の直後は貯水タンクに水が残っていたりと、断水していても水が出ることがあります。

普段からお風呂に水を貯めておければ良いですが、小さいお子さんのいる家庭は、誤って溺れる恐れもあるのでお勧めできません。お風呂に水を貯めるのは、地震直後や台風などが来る直前にしたほうが良いかもしれません。

貯水タンク
また、エコキュートなど給湯器の貯湯タンクが設置されている家は、そのタンクの水を利用することもできます。何百リットルという水が貯められているものもあります。しかし、東日本大震災の時は、揺れでタンクが転倒する被害も出ていて、国民生活センターより注意喚起が行われました。

さらに、熊本地震でも同様の被害が報告されています。倒れたことにより、玄関のドアが開かなくなったケースもあったようです。中の水は高温なので火傷の恐れもあります。耐震対策ができているか、販売業者に点検を依頼するようにしましょう。

貯水タンクのイメージ
貯水タンクのイメージ
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雨水
雨水を利用する雨水タンクというものがあります。自治体によっては、設置に助成金を出しているところもあります。また、平時も災害時もトイレを流す時に雨水を活用できる商品も開発されています。

生活用水、さらには、水害のリスクを減らすことにもつながります。

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文/奥村奈津美 写真/Shutterstock

大切な家族を守る「おうち防災」
奥村奈津美
大切な家族を守る「おうち防災」
2025/6/10
1,650円(税込)
272ページ
ISBN: 978-4777832453

大切な家族を守る「おうち防災」

この本は大切な家族を守るためにおうちでできることをまとめた「おうち防災」の本です。

今、大きな災害が起きたら、あなたは家族の命を守れますか?
あなたの自宅は、大きな地震に耐えられる家でしょうか?
海の近くの方は津波の到達間に、家族とどう避難をしますか?
豪雨や台風の時、どのタイミングでどこに避難しますか?

あなたの知恵が家族の命の分かれ目。
災害が起きてからでは何もできないと認識し、今備える必要があるのです。

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