「抱っこチェンジ」とは? 一風堂の担当者に聞いてみると… 

子連れ客への粋な対応が話題となっている一風堂。どのような経緯でこうしたサービスを始めたのだろうか? 同店などを運営する「力の源ホールディングス」の広報担当者に話を聞いた。 

一風堂の大名本店(写真提供:力の源ホールディングス)
一風堂の大名本店(写真提供:力の源ホールディングス)

「お子様連れのお客様は昔からご来店いただいていましたが、『お子様連れでも来やすいお店』というメッセージを、それほど強く打ち出していたわけではありませんでした。

転機になったのは2022年。ある北海道のラーメン店が出した貼り紙がSNSで話題になりました。そこには『お子様連れのお客様へ お父さん、お母さんが順番に食べられるように、ラーメンをお出しするタイミングをずらしてお持ちいたします。どうぞ遠慮なく申し付けてください』という店主のメッセージが書かれていて、多くの共感を集めたのです」

こうしたことが世間で話題になる中で、同時に子連れ客に対する“風当たりの強さ”も感じ始めたという。

写真はイメージです(PhotoACより)
写真はイメージです(PhotoACより)

「『(外食時に)肩身の狭い思いをしている親御さんがたくさんいる』という状況が目に見えてわかるにようになってきて、うちでもこういう取り組みをしているし、そのことをもっと伝えていかないといけない、と気づきました」

それ以降、「一風堂=子連れでも来やすい」というメッセージを積極的に発信するようになったという。

では、冒頭の「抱っこチェンジ」はどのように始まったのだろうか?

「今はマニュアル化していますが、最初にどこから始まったのかが曖昧なほど、昔からあるサービスです。おそらく20年以上前になるかと思いますが、店舗のスタッフがお客様の様子を見て、自発的にご提案するという形で生まれたのが、この『抱っこチェンジ』でした」