証人喚問でも私は出る覚悟はある

こうして石破氏と袂を分かった貴弘氏は、その後は石破氏がクリーンさを売り物にするのを見るたびに「私の中では本当にストレスというか、嫌な思いはしておりましたね」と話す。そして自分自身が現金を直接、石破氏に届けてきたと語った。

「最初は石破さんが総裁選に出た時に、選対事務所で100万円を渡し、それを石破さんは秘書に『これ、下根さんから預かったお金だ』と言って渡していました。別の時には羊かんの袋に入れて渡したこともあります。

父、弘は鳥取出身で、銅像が建てられています。(2009年4月の)銅像の除幕式に当時農林水産大臣だった石破さんが来ましたが、その際私が封筒に入れた現金を渡しました。石破さんは“イヤイヤ”とか遠慮されることもなく、当然のことくらいの感じで秒で受け取るというか、すぐ受け取っておられましたね」(貴弘氏)

下根氏
下根氏
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会見では記者団から、こうした証言を裏付ける物証が何かないかとの質問が相次いだ。これに貴弘氏は、「10年以上前のことなんで、探せばどっかにあるのかもしれませんけど、今現在は私の手元にはそういうものはございません」と回答。

しかし続けて「私自身が物的というか証拠だと思っております。参考人承知でも、偽証罪が問われる証人喚問でも私は出る覚悟はできております」と強調。「皆様の力をいただいて、(石破氏に)引導を渡してあげるのがいいんじゃないかな。私もそういう覚悟でここに来ております」と、一歩も引く気はない考えを示した。

低い支持率とトランプ関税への対応に頭を悩ませる石破首相。参院選を前に自分自身の足元で起きた問題の影響はいかに――。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班