「会うのは危険だからやめようと何度も言っていたんです」
愛知県警の調べでは、加藤さんは数年前からネット上で江口容疑者とやり取りしてきたが、実際に会ったのは今回加藤さんが愛知まで会いに行った3月28日が初めてだった可能性がある。江口容疑者はその翌日に加藤さんを刺したと供述しているという。
「バトルロイヤルゲームを2人でやるというのは、1人がプレイしているのをもう1人が横で見ていたり、2人ともプレイしたり、いろいろ方法はあると思うので、実際にどうやっていたかは分からないですね。何かの拍子で強く言いすぎて頭に血がのぼって、となったのかもしれないですね」(Aさん)
実はAさんは「J」のチームメンバーに対して、オフ会で会うのはやめようと何度も呼びかけていたという。
「ネットで知り合った人と会うのは危険だからやめようと何度も言っていたんですけど、それを守らずにオフ会を開いている人たちはいました。ネットの人同士で会うと、何か絶対起きちゃうんですよ。女性だったら襲われるかもしれないし。
今回の事件は、自分が心配していたような危険なことが、心配した以上にひどい形で起きてしまったと思っています。そうした危険があることを、ネットゲームを楽しむ人たちはよく分かってほしいと思います」(Aさん)
加藤さんのSNSからは消息を絶った後も母親や友人宛にメッセージが送られており、愛知県警は江口容疑者が犯行の発覚を防ぐために加藤さんになりすまして送ったとみて調べている。
発信するには加藤さんのアカウントにログインする必要があり、江口容疑者は生前の加藤さんからログイン情報を聞き出していた可能性がある。そして、加藤さんはJのアカウントにも「M1KA」の名でポストしていたが、事件後はこの書き込みも、M1KAのアカウント自体も見つけられなくなっている。
「若い子たちは仲良くなると自分のSNSのログイン情報を互いに教えあったりもするんですね。加藤さんのログイン情報をどうやって知ったかは分かりませんが、事件後に江口氏が加藤さんのXにログインして過去のポストを消したり、アカウントごと消すか売り飛ばしたりしたことも考えられると思います」(Aさん)
加藤さんが楽しむ場を求めたネット。そこへの入口だったSNSのアカウントまでも、江口容疑者は蹂躙したのだろうか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班