「『経営者も従業員もお客さんも外国人』という店が増えている」
“夕食難民”になるのは観光客だけではない。地元に住む30代男性はこう話した。
「近所の店はいつも外国人観光客でいっぱいで入れないから、外食をしたいときには隣町まで行かなければいけなくなりました。オーバーツーリズムの影響で、地元民が家族とゆっくり過ごせる場所が少なくなってきているのは寂しいです」
また、温泉街で飲食店を営む40代男性は、野沢温泉村の現状をこう語る。
「最近、このあたりの物件はどんどん外国人に買収されています。中でも、オーストラリア人の物件所有者が多いです。もともとの所有者が高値で買い取ってくれる外国人に物件を売ってしまい、店の経営者も従業員も外国人で、お客さんもほとんど外国人しかいないというような店が増えています。
外国人経営者の中には、村の文化に対してリスペクトや愛着がない人もいて、これから先、村の伝統が失われてしまうのではないかと心配になります」
日本政府は、2030年に外国人旅行者の数を6000万人に増やす目標を立てている。今後、インバウンドの影響により、日本各地でオーバーツーリズムの問題はさらに加速していくだろう。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班