「夕食もまともに取れないなんて」「鍋は友達同士でも不衛生に感じて抵抗がある」
昼間はスキー場に人が集中しているため、温泉街はそこまで混雑していない様子だった。しかし、17時半頃になると日も落ちてきて、街中に“夕食難民”の姿が増え始めた。
18時台になると雪国の寒さも相まって、食事ができないことにイラつきながら温泉街をさまよう人もいた。
20代男子大学生3人組はお腹を空かせてこう話す。
「スノボ終わりでお腹が空いているのに、予約をしてないからどこの店にも入れず困っています。すぐに入れる店を今必死にスマホで調べているけど、全然出てこない。
こんなに混んでいるとは思わなかったので、予約しなかったことを後悔しています。夕食もまともに取れないなんて思いもしませんでした」
飲食店から出てきた20代女性2人組はこう話した。
「30分以上歩き回って、ようやく入れる店を見つけました。でも、その店も混雑していたため、見ず知らずの外国人男性と相席することになって気まずかったです」
また、40代男性は肩を落としながらこう話す。
「日本酒の名産地だからそれを楽しみに来たのに…。店には外国人の店員しかいなくて、日本酒を注文したら間違えて焼酎が出てきました。外国人向けにウイスキーやカクテル、ビールしか提供していない店が多いのが残念です」
外国人観光客にも困惑する姿が見られた。困り果てた様子で街中にたたずんでいた30代アメリカ人観光客の男性4人組の一人は言う。
「すぐに入れる店はフードを提供していないバーばかり。鍋の店は空いていたけど、アメリカ人の僕たちからしたら、鍋は友達同士でも不衛生に感じて抵抗がある。寒い中、外でさまようのはもう疲れたよ」
温泉街には“夕食難民”になり喧嘩する外国人カップルの姿も見られた。
30代オーストラリア人男性は、彼女から「ラーメンは嫌」と言われたとか。
「入れる店はラーメン屋しかない。でも、彼女が『ヘルシーなジャパニーズフードを楽しみにしていたからラーメンは嫌だ』って言うんです」
20代オーストラリア人女性も人気店に入れず残念がった。
「SNSで美しい日本食レストランを見つけて、そこへ行くのを楽しみにしていたのに、行ってみたら予約でいっぱいで入れなくて残念です」