事故の影響で営業がストップしている店舗も 

事故現場となった中央一丁目交差点は、普段から交通量の多い多差路だという。

しかし一帯が封鎖された現在、一般車両の姿はなく、代わりに作業車と作業員が入れ代わり立ち代わり往来しており、大規模な復旧作業が進められている様子がうかがえる。

前出の駐車場誘導員は、周辺の状況を次のように語る。

「作業中に大きな音を立てて崩れてしまった蕎麦屋さんなど、事故の影響で営業できていない店もあります。

実は、あの蕎麦屋さんには、昔ここに常駐していたときに上司と一緒に昼食を食べに行ったことがあって。だから、崩れたと聞いたときは驚きましたし、(今営業していないのは)少し寂しいですね」(近隣の駐車場誘導員)

その後、陥没現場を見渡せる道路にたどり着いた。中央分離帯には、脚立を立ててカメラを構えた各社の取材クルーが並んでいる。

しかし、ここも当然ながら交通規制の対象であり、部外者が立ち入れるのは現場から数十メートル離れた地点までに限られていた。

撮影できる場所は、これが限界だった(撮影/集英社オンライン)
撮影できる場所は、これが限界だった(撮影/集英社オンライン)

「陥没事故」といえば、2月6日には愛知県名古屋市でも道路が陥没し、乗用車が巻き込まれる事故が発生している。11日にも、千葉県大網白里市で水道管が破裂する陥没事故が起きるなど、頻発している印象は否めない。

「我が国において、道路の陥没事故は珍しいことではない」

と話すのは、社会基盤(土木・建築・防災)や建築計画、都市計画を専門とする東京都市大学大学院・宇都正哲教授だ。

「道路の陥没は昔から頻繁に発生していて、現在でも年間1万件ほど起きているんです。

特別珍しいことではないので、今回の事故も最初にニュースを見たときは『規模は大きいが、よくあることだな』という印象でした」(宇都正哲氏、以下同)