「無茶を言われなくなった」という危険信号

「最近、上司もあんまり無茶を言わなくなってきたな」

「怒られることが減ってきたな」

そう感じていたら、焦ったほうがいいでしょう。

それは相手が、あなたのことを「言っても聞かないやつ」と諦めただけです。

私は転職希望者にアドバイスすることを職業にしていますが、ときに「これ以上この人に言ってもわかってもらえないな」と諦めてしまうことがあります。

それ以上強くアドバイスしても、恨まれて、あんなことを言われたと陰口を叩かれるだけだからです。

仕事を振ってくれたり、アドバイスをしてくれたり。誰かがかまってくれるのは喜ぶべきことなのです。

その人は、あなたに任せたい、あなたならうまくやれるはずと、期待してくれています。ですから振られた仕事にはできるだけ取り組みましょう。

「納得できたらやるんですけど」「これ、意味あるんですか?」ベンチャーで伸び悩む人材が自然とクセにしている思考と行動とは_3
すべての画像を見る

「納得感」なんて、いりません。それが組織で働くということだから、やるのです。

なにも思考停止的に働けというわけではありません。やってみて「もっとこうしたらいいかも」と思ったことは報告しましょう。

あくまで「やるかどうか」を判断する権利は、あなたにはないということです。

「とりあえず全部やれ」

結果を出すには、これにつきます。

写真/shutterstock

ベンチャーの作法 「結果がすべて」の世界で速さと成果を両取りする仕事術
高野秀敏
ベンチャーの作法
2024/11/27
1,870円(税込)
352ページ
ISBN: 978-4478119372
成長途上の組織には、求められる仕事の仕方、成果の出し方、評価の手に入れ方がある。結果を出したいなら、その「作法」を知ることだ。1万人のキャリア相談、3500社の採用支援を手掛けた、ベンチャー・スタートアップ転職のプロが初めて明かす。組織の力に頼らず、いかなる環境でも「圧倒的に活躍する人」の考え方!!
amazon