「イカゲーム」シーズン2に賛否の声
多くの人がコロナ禍によるロックダウンで自宅待機を余儀なくされていた2021年、Netflixで全世界に配信された韓国ドラマ『イカゲーム』は配信開始28日間で1億4200万以上の世帯が視聴、16億5045万以上の合計視聴時間をたたき出すなど、ネトフリ史上最大のヒット作となった。
内容は、膨大な借金や深刻なトラブルを抱えた者たちが、超高額の優勝賞金を懸けて、子どもの遊びを基にしたデスゲームに挑むサバイバルスリラーだ。
そんな大ヒット作の3年ぶりの続編とあって、多くの人が期待を寄せていたシーズン2だが、配信後はSNS上やレビューコメント欄には
〈デスゲームが始まるの遅すぎる〉
〈主人公が無策すぎて学習能力ゼロ〉
〈ゲーム内容がシーズン1と被って、新鮮さに欠けた〉
〈シーズン1に比べてクライマックスが弱い。シーズン3の繋ぎの印象が拭えない〉
など一部で酷評する声があがった。
『イカゲーム』に限らず、映画やドラマなど様々な作品において「続編はつまらない」と酷評され、伸び悩むことが多い。1作品目が大ヒットすればするほど、その反動は大きいものとなる。
なぜ、いかなる作品においても、シーズン2は“鬼門”となるのか。その難しさについて、サブカルチャーなどを研究する近畿大学総合社会学部の岡本健教授に話を聞いた。
「原作リメイクでは、その原作がシリーズ化している場合、順々に映像化する道筋が見えますが、完全オリジナル作品の場合は、1本目がヒットしてから続編製作が決定されるケースがほとんどです。
最初からシリーズ展開が決まっていない作品でシーズン2を作る際、視聴者を同じ世界観に引き込みながらも裏切っていくことが、デスゲームものは特に難しくなります」(岡本教授、以下同)