ガレキをかきわけながらなんとか生活していた人も

癒し系の名前とは対極のお騒がせ男のせいで、住民や関係者がこうむった迷惑は尋常ではない。マンションの管理会社関係者もこう嘆息した。

「大変ですよ、復旧は。年内に外観はなんとか恰好がつくとは思いますが……。バルコニーの修復がようやくそろそろ終わるところです。そのバルコニーやエントランス、共有部分はマンションの保険で修理できるんですが、各部屋の保険はそれぞれの入居者の対応になるので、私からは詳しくお答えできません。

それに保険会社も今回みたいな爆発のケースにどう対応したらいいか困っているみたいです。警察官も何回も来ましたけど、『ここ50年でこんなこと一度もなかった』と言っていたぐらいですからね」

現在のマンションの外壁
現在のマンションの外壁

幸い、マンションの躯体部分である柱や梁は無傷で済んだようだ。

「柱と梁が無事なら強度的に問題ないですが、床の修理も必要だし、復旧の方向性を会社も迷っているようです。生活していくうちにもおかしなところがいろいろ出てきているので、もう毎日そこらじゅうで工事だらけですよ。

水道や電気などのライフラインは一日か二日で復旧しましたが、それまではみなさんで近所の公民館に避難されていました。

しかし、爆発した部屋のお隣りや上下の部屋にお住まいの方々は本当にかわいそうですよ。最初のころはドアが吹っ飛んだり、天井が落ちていたり、そのガレキをかきわけながらなんとか生活していた人もいました。

吹き飛ばされた窓のサッシ
吹き飛ばされた窓のサッシ

もともと人気のマンションだったんですよ、利便性も良いし新しいし。だから分譲賃貸している人もいて『空き』なんかほとんどなかった。でもこうなるとどうなるか……。

査定が終わらないと売るにも売れないし、調査会社が全部の調査をして施工の方法を考えて元に戻さないとね……。だからどうなるのかな、窓のサッシも取り替えないと住めない状態なんですからね」