1985年TBS系ドラマ『毎度おさわがせします』で俳優としてデビュー
中山さんは1970年3月1日生まれ。東京都小金井市出身で中学1年時に原宿でスカウトされ、1985年TBS系ドラマ『毎度おさわがせします』で俳優としてデビューし、映画『ビーバップ・ハイスクール』にも出演。
同年にはアイドル歌手としてもデビューし、日本レコード大賞新人賞を受賞するなど一躍スターダムにのし上がった。以降もテレビドラマやCM、歌手として昭和末期のアイドルシーンで輝きを放った。
1990年代に入っても俳優と歌手を両立させて精力的に活動、数々のドラマで主演を務め、1992年にリリースした『世界中の誰よりきっと』(中山美穂&WANDS名義)はダブルミリオン、1994年リリースの『ただ泣きたくなるの』はミリオンセラーを記録した。
1995年には映画『Love Letter』(岩井俊二監督)で一人二役のヒロインを演じ、1997年の『東京日和』(竹中直人監督)では日本アカデミー賞の主演女優賞にも輝いた。
2002年にはミュージシャンで小説家の辻仁成と結婚、フランス・パリに移住して2004年には長男を出産し、以降は育児に専念。
2010年に辻の恋愛小説『サヨナライツカ』を映画化した同名作品(イ・ジェハン監督)が主演作として公開され、興行収入10億円を突破した。2014年に協議離婚が成立、親権は辻が持つことになった。
以降は歌手、俳優として積極的な活動を再開し、2023年には24年ぶりとなる全国コンサートツアーを開催。今年も全国19都市で公演をこなすなど、元気な姿を見せていた。
突然の訃報は、大阪公演に向かう新幹線の待ち合わせに来ないことを心配した関係者によってもたらされた。
「午前9時ごろに品川駅待ち合わせだったものの姿を見せなかったため、現場の自宅マンションまで行って、鍵を持っている知人に連絡を取り、事務所関係者数人と一緒に開錠して入室したようです。
中山さんは浴室内の水を張った浴槽の中で倒れており、119番通報で現場にドクターカーで駆けつけた医師がその場で死亡確認してから110番に入電。渋谷署が家族に中山さん本人だと確認してもらったという流れです。冬場でヒートショックなども起こりやすいことから、同署は急性の病死の可能性も含め、自殺や事故など幅広く死因について捜査する方針です」(社会部記者)
美貌に加え、確かな演技力と歌唱力で老若男女に慕われた「ミポリン」の早すぎる死を、今は悼むしかない。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班