弁護側の主張「断ろうと思えば断れたが、断らずに自分の意志で行っている」
検察側は準強姦致傷の被害者Aさんについて、「被告人から最初に性的行為を受けたのは13歳、本件犯行当時は14歳で、性交も交際も経験はありませんでした」と指摘。
さらに学年主任や部活動の顧問である被告人が圧倒的上下関係を利用した執拗で悪質な犯行と断罪した。
一方、北村被告は「Aさんと交際し、同意があった認識だった」などと釈明。
これに対し検察側は「犯行時、Aさんは無表情で被告人と目も合わせていない。苦痛から苦悶の表情を浮かべて涙も流していた。不同意であることは明らか」とし、Aさんが性行為で負った全治1週間の外陰部粘膜障害の主原因が、電動マッサージ機を押し当てたことだったことを明らかにした。
検察側の論告中、女性裁判員は頭を抱え、眉間にシワをよせていた。
それでも弁護側は「Aさんは被告人に明確に拒絶したことも嫌だと言ったこともない」、「Aさんは『用事がある』など適当な嘘をついて準備室に行くのを断ったことが何度かあったと証言した。つまり、断ろうと思えば断れたが、断らずに自分の意志で行っている」などと弁明。
これを聞いていた傍聴席の高齢男性が「嘘ばっか言うなよ!」と怒声交じりのヤジを飛ばした。