「3人の夜勤の巻」(ジャンプ・コミックス第180巻収録)
今回は、両さんと中川、麗子が夜勤中の派出所で起こる出来事を描いた一作をお届けする。
酔っ払いがやって来てクダを巻いたり、泥酔した人がかつぎ込まれたり、はたまた酔漢による迷惑行為の通報を受けて現場に駆けつけたり……というのは、派出所の日常だ。どことなくいつもよりもちょっとリアルな警察ドラマとしての『こち亀』も、なかなか乙なものだ。
また、「わたしは殺人犯…の巻」(ジャンプ・コミックス第1巻収録)、「亀有の夜はやさしく!?の巻」(ジャンプ・コミックス第9巻収録)といった、最初期『こち亀』に見られた夜勤+酔っ払いというシチュエーションでもあり、古参読者にとっては懐かしさを感じる一作でもある。
いずれにしても、自然災害という現実の出来事がフィクションのシチュエーションに影響を与えているのは興味深い。
ちなみに、本作が掲載されたのは、2011年5月発売の「週刊少年ジャンプ」2011年25号。つまり、同年3月11日に発生した東日本大震災発生後に描かれたわけだ。
当時、発電所が被災したことで電力不足が起こり、東京電力管内では輪番停電が実施された。さらに冷房による電力需要の増加が予想される夏場に向けて、東京電力、東北電力の管内では電力使用制限令が発動された。
そんな中でのエピソードゆえに、街の灯りがなく、夜の暗さが描かれているわけだ。
扉ページに描かれた両さんたちが向かうのは、東京都足立区綾瀬にある東京武道館。同施設は被災者の一時避難施設となっていた。
なお本作の2話前の「両津ミュージック仕分けの巻」(ジャンプ・コミックス第180巻収録)が「週刊少年ジャンプ」2011年20・21号に掲載された時には、扉に復興の状況を知らせる新聞を読む両さんが描かれていた。
それでは次のページから、両さん、中川、麗子がすごす夜勤のひとときをお楽しみください!!



















