56歳という実年齢より、かなり若く見える方だった
佐伯さんは夜間に一人で勤務しており、出勤した女性店長が首や腹に刃物で切られたような痕があり、手首を縛られた状態で死亡していたのを発見して通報。県警捜査1課が市原署に捜査本部を設置して捜査していた。
「佐伯さんの遺体は首を絞められたうえ半分以上ざっくりと切られており、体にも複数の打撲痕と刺し傷があった。立ち会った捜査員が絶句するほどの状態だった」(社会部記者)
現場はJR内房線姉ケ崎駅から南東約6.5キロ、周囲に畑が広がる場所にあり、各客室に駐車スペースが付随した郊外型のモーテルタイプのホテル。
佐伯さんはフロント内の従業員スペースに倒れており、ホテル内から血の付いた刃物が見つかっていた。ホテル側の申告などから奪われた現金は約1万2000円とみられる。
江川容疑者は調べに対し、「殺して金を奪ったのは間違いない」と容疑を認めており、捜査本部は佐伯さんとのトラブルの有無を含め、動機や犯行前後の足取りなど裏付けを進めている。
この事件では発生の経緯などから、「闇バイト」による強盗殺人事件の可能性もあるとみて、県警が「自宅の戸締まりには十分注意するとともに、不審な人物を見た等の情報があれば、市原警察署までお知らせください」と防犯対策をメールで呼びかけていた。
ホテルの近隣住民は取材にこう語った。
「警察も当初から色々聞き込みをしていたそうですが、知人の話では、事件が起きてから10日後くらいには江川容疑者のことを聞き回っていたようです。その知人は、江川容疑者がホテルに勤務していた際に見かけたことがないか尋ねられたそうで、江川容疑者の現在の勤め先は配管工事関係の会社ということのようでした。
被害女性の交友関係についても詳しく聞かれたそうなので、ただのお金絡みではなく、何か交際関係のもつれの可能性もあるのかなって思いました。というのも亡くなった佐伯さんは、56歳という実年齢よりかなり若く見える方だったそうです。
佐伯さんあてによく配達に来ていた配達員の方が、何度かロックか何かのコンサートのチケットを届けたことがあって、普段スパンコールとか着ていてどう見ても40代にしか見えなかったみたいですから。まだあのホテルで働き出して3ヶ月くらいだったそうですから、あんな事件に巻き込まれて本当にかわいそうですよね」