時代と寝たのが山口百恵なら
……翌1998年5月、聖子はとっとと2度目の結婚をした。
お相手は6歳年下の歯科医師、「ビビビっ」ときたから結婚したそうで、「ビビビ婚」なる流行語まで生み出した。
観客との掛け合いの妙が聖子のコンサートの名物だが、このころは観客席にいる自分のダンナに「センセエ〜〜〜〜」と手を振るのがお約束。もちろん聖子ファンも大いに盛り上がる。
甘く見てました、松田聖子を。
本能のままに生きるのが聖子。
それがいつのまにか時代とマッチングしてしまうのが聖子。
山口百恵が「時代と寝た女」なら、松田聖子は「時代を踏み台にする女」。
この歯科医師の夫とは2000年12月に離婚、2012年にはやはり歯科医師の男性と結婚し、現在も婚姻関係は続いている。
我々はこのあと、聖子が離婚しようと再婚しようと、腰を抜かさない覚悟はもはやできている。
その後もずーっと歌手としてさまざまなチャレンジをし続けてきた「歌が大好き」な聖子だが、今年62歳において中央大学法学部卒業という、これまたとんでもないことを成し遂げてくれた。
年齢なんて記号に過ぎない、とは昨今よく言われるけれど、松田聖子に限っては、年齢は時代との符牒…合言葉になっていることは間違いない。
たとえそれが何歳のときであっても、聖子がなにかしたなら、その年齢は特別なものになるのだ。
取材・文/集英社オンライン編集部