詐欺を成功させるためのマニュアル“ミッションノート”の驚くべき内容

女性の恋愛感情や結婚、妊娠への思いを利用し、金を詐取した江尻容疑者と武田容疑者。江尻容疑者が作成したと思われる、多くの女性を“その気”にさせる恋愛マニュアル「ミッションノート」が武田容疑者の自宅からごっそりと出てきた。

そこには、写真をもらったときのLINEで返す文言や、自分の設定に至るまで事細かに書かれていた。

LINEの返信文例などが詳細に書かれた“ミッションノート”
LINEの返信文例などが詳細に書かれた“ミッションノート”

―ミッションノートの一部(原文ママ)―

☆写真をもらった時に言う事
キレイだったら、ドストライクでタイプです
キレイじゃなかったら、パーツをほめる 目とか

経営者の場合でもほめる 例えきったねー人でも
自分より上(※編集部注…おそらく年齢のこと)

色気が出てて素敵ですね

スタイル
デブの場合、やせてるより、太ってる方が好き
逆をほめる(コンプレックス等)

中身
興味が無くても感心を持つ
知らない事は知らなくてもいいけど、興味を持ちたくさん聞く
相手のプロフィールを何回も確認、何を求めているのか

相手の話を興味を持ち聞いてあげる、ヤリモク ×

韓国に2年、職人的な仕事が多くて
出会いがない
数ヶ月前に別かれた

このほかにも、女性から金を詐取するうえで「東京の本社の作業現場で死亡事故があって多額の金額が動く中でどうしても足りない分が生じた」といった、被害女性から金を引き出すための架空のストーリーともいえる内容が記されたページもあった。

金を騙し取るためのストーリーが書かれた“ミッションノート”
金を騙し取るためのストーリーが書かれた“ミッションノート”
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記者が被害女性らに「なぜ当時、江尻容疑者や武田容疑者のこれらの言葉に騙されてしまったと思うか」と問うと、彼女たちはこう答えている。

「とにかく言葉巧みなので、自分は愛されているんだと思い込まされてしまって……」
「今思えば一方的だなと思いますが、当時は本当に信じ込んでしまったんです」
「そんな言葉に騙された自分もバカだと思いますが、このぶつけようのない怒りをどうしたらいいのか……」

女性たちが騙し取られた金はおそらく戻らないだろう。女性の身も心も踏みにじった今回の詐欺事件。被害女性らは江尻容疑者と武田容疑者に「できる限り重い罰を」と望んでいる。

取材・文/河合桃子 集英社オンライン編集部ニュース班