「最後に真月に会ったのは10月13日でした」
集英社オンラインに証言してくれたのは、宝田容疑者の幼なじみの同級生Aさん。小学校の頃の集団登校をきっかけに仲良くなり、それ以降もずっと親交を続ける親友だ。
高校時代も同じ焼肉屋のキッチンでアルバイトをし、今でも週に1度は互いの家を行き来し、ゲームをするなどをして遊んでいたという。それだけに、事件については寝耳に水だった。
「最後に真月に会ったのは(横浜の事件の2日前となる)10月13日でした。この時も普段と何ら変わりなく、2人で地元のお祭りに遊びに行き、近所の中華料理屋で食事をして午後8時すぎに解散しました。
当然、闇バイトなんてことは話題にも上らなかったし、お金に困っているという話もありませんでした。だから真月がニュースに出ていると聞いた当初は、逮捕されたとは思わず、事故に遭ったのかと心配しました。それくらい真月は、報道された強盗事件のような暴力とは無縁のタイプでしたから……」
事件の続報で、宝田容疑者が犯行に加担した経緯が徐々にわかってきた。
「真月が警察の取り調べに、『指示役に脅されて家族に危害が加わるかもしれないと考えたら断れなかった』と答えているのは本当の話だと思います。真月は嘘をつきません。おじいちゃん子でしたし、家族に迷惑をかけたくない、と考えたとしても不思議ではありません。
少なくとも事件の直前まで犯罪だとは知らなかったと思います。現に10月27日に俺の家族を含めてみんなで焼肉を食べに行こうと約束もしていましたから。俺の誕生日が近いからなんですけど。
事件を起こすことを知っていたらそんな約束はしないと思います。真月はおとなしくて優しいやつだったんで、ハメられない限り事件を起こすなんてしないと思います」