離婚届提出3日前、最後に2人の好きなサカナクションのライブの帰り道で号泣
彼との子どもを作るよりも、まずは自分の身体にとって負担の少ない環境を求めて選んだ離婚という結論。そこから半年、現在は大阪府内で一人暮らしをしている。病気の症状も徐々に改善し、2年8カ月の療養期間を終えて、今は施設運営スタッフとして働く日々を送っている。
「離婚して一人暮らしを始めてから正直、身体の調子がすごくよくて。自分が一番くつろげて、仕事の疲れを自分のペースで癒せる環境を手に入れることができました。そのおかげで発作も出にくくなって頓服薬に頼る日も減り、自分らしさを取り戻せたような気がします。苦しい時間が長かったけど、こういう選択をして、そこから確実に病気も改善したので、これでよかったんだって思ってます」
それでも白黒ハッキリ割り切れないのが人間の感情というもの。元夫に対しては今でも複雑な感情を抱いている。
「離婚届を提出する3日前、夫婦でいられる最後の時間に2人で好きだったサカナクションのライブに行きました。別れ際に一人、帰りの電車で号泣してしまって。私が決めたことだから私のわがままだってわかっているけど、私さえ我慢していたらこのまま夫婦でいられたのかなと思ってしまい、複雑で悲しくて寂しくて。彼のすべてを嫌いになったわけではなかったので、今でも綺麗さっぱり『これで自由だ』という感覚にもなってないですね」
そんなモモナガさんに改めて35歳という年齢に対して感じることを聞いた。
「35歳ってアラフォーに片足踏み入れる年齢で、周りの友達ともキャリアや家庭に対して違いや差がでてきて、みんなすごくバラバラな時期だと思う。疎遠になっていったり、なかなか会う機会が少なくなっていったり。孤独を感じますよ、35歳。
今までは『この先、夫婦でどう生きていこうか』という思いがあって、それに対しての楽しみなこととかが色々あったけど、今はリセットして0からの出発になったので、これからどう人生を楽しんでいくか、また新たな目標を見つけていきたいですね」
取材・文/木下未希 集英社オンライン編集部