「学校は託児所ではない」
学校の先生たちは代休についてどう考えているのだろうか?
東京都の公立小学校に勤務する40代男性教諭はこう語る。
「文部科学省によって年間授業時数が決められているため、本来学校が休みである土日に授業が行われた場合、平日が代休になるのは当然のことだと思います。授業時数をオーバーすることは子どもたちにとって負担になりかねません」
一方、神奈川県の公立小学校に勤務する30代女性教諭からは、こんな本音も聞かれた。
「保護者の中には『うちは共働きだから平日を休みにされたら困る』と学校に意見する人もいます。子どもが大きくなると、そこまで問題にならないので、このような意見は低学年の保護者に多いですね。
気持ちはわからなくはないですが、こちらも仕事なので、平日だったとしても代休など必要な休みはきちんと取りたいです。
スーパーや病院に営業時間があるのと同じで、平日が代休になるのは仕方がないことのような気がします。どうしても学校に行くことが必要なのであれば、教員を増やしてシフト制にするなど、根本的な仕組みを変えないとできません。
でも、そもそも学校は託児所ではないので、そこまで対応する必要はないと考えています」
また、同女性教諭は、児童の代休の過ごし方についてこのように続けた。
「児童の中には、両親が仕事で家にいない日は、シッターさんに面倒を見てもらっている子もいました。最近は親戚やご近所とのつながりが濃い家庭のほうが珍しいため、子どもの面倒を見てもらえる場所が少ないのかもしれません。
これからのことを考えると、日本もより手軽にシッターさんにお願いできる環境に変えていく必要があると感じます」
では、先生たち自身は代休をどう過ごすのか。女性教諭はこのように話した。
「私自身は旅行へいったり、友達と遊んだりしています。周りの先生には、疲れてずっと寝てるという人も多いですね。中学や高校の教諭は部活の指導があるため、休みがない場合も多いと聞きます」