「私が何を好きになろうが、他人には関係ない」
––––みーちゃんさんは、自身がXジェンダーであることを、周囲にいつカミングアウトしたのでしょうか?
みーちゃん 家族には、さだにゃんと結婚(養子縁組)するときにカミングアウトしました。最初は一番理解ありそうだった妹に伝えて。そのあと妹から母に伝えてもらい、母から父に伝えてもらいました。
妹は、前から私の部屋が「あまりにも男っぽすぎる」と言っていたので、もともと勘づいていたのかもしれません。母も前からうっすらと気づいていた様子でした。
さだにゃんを私の実家に連れていき、一緒に結婚の挨拶をしたとき、家族はなんだか気をつかってくれている感じでした(笑)。今ではさだにゃんと私、母、妹で台湾旅行に行くくらい仲がいいです。
大人になってからカミングアウトしたので、傷つくこともなかったですし、あまり考え込まない性格なので、自分がXジェンダーであることに対して葛藤したり、悩んだりしたこともないですね。
さだにゃん みーちゃんのお母様は、とてもよくしてくださっています。「音楽教室のレッスンで人の心に触れることがよくあり、悩んでいる」という話をしたら、心理系の本を何冊も送ってくださったこともありました。
みーちゃん 母は臨床心理士として働いているということもあり、すごく理解があるんです。家族の中では葛藤があったのかもしれないですけど、表面上はずっと普通に接してくれていますね。
––––さだにゃんさんは、自身がポリアモリーであることに対して、周囲から批判を受けたことはありますか? また、それに対して悩んだことは?
さだにゃん 周りの友人や知人は、私がポリアモリーであることを理解してくれています。あと私が卒業した東京藝術大学には、LGBTQの方がたくさんいて、隠している人もあまりいなかったので、葛藤や悩んだことはないですね。それに、私が何を好きになろうが、他人には関係ない。女性を好きになることに対しても、「可愛いものはみんな好きじゃん」って感じです。