タイでは日本人ヘイトはないものの…
続いて、タイの日本人学校に勤務する20代・女性教諭はこう語る。
「タイでは日本人に対するヘイトや差別を見たことも聞いたこともないです。しかし、タイは銃の所持率が高く、私の周りのタイ人も普通に銃を所持しています。そのため、学校の警備体制は徹底されており、部外者は一切校内に侵入できない決まりになっているので、学校見学も禁止されています。
普段、生活をしていて治安が悪いと感じることは少ないのですが、交通状況が非常に悪く、運転が荒い車が多いです。
学校のホームページには、『本校駐車場内で起きた事故・トラブルに関しましては学校は一切責任を負いかねますので、ご利用の際には十分ご注意ください。また、警備員及び監視カメラは、児童生徒の安全のために配置・設置しておりますので、それ以外の目的での監視カメラ映像閲覧要求がございましてもご要望にはお応えできませんのでご了承ください』という文言が記載されています。
また、治安以上に交通安全を配慮し、徒歩ではなく自家用車やスクールバスで通学させる家庭が多い印象です。しかし、スクールバス代は1学期当たり約2~3万バーツ(約8万7千円〜13万円)と大変高く、毎日渋滞もひどいため、中にはバイクタクシーに乗って通学している生徒もいます」
次に、約1年前にインドの補習校に勤務していた30代・男性教諭はこう語る。
「私が勤務していた補習校はインターナショナルスクールの校舎内にあったので、そこでの授業が終わり次第、補習校に来る児童生徒が多かったです。インターナショナルスクールは日本人学校や補習校に比べて学費が高く、資金が潤沢なので校舎は綺麗で設備はとてもしっかりしていました。外から部外者が侵入できない造りで、入り口には常に警備員が立っていました。
そのため、校内で身の危険を感じたことはありませんし、児童生徒は車で通学していたので、校舎周辺を出歩くことはありませんでした」
海外で生活する日本人の安全が一刻も早く確保されることを心より願う。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班