44歳の男に刺され10歳男児が死亡

深圳といえば、中国の経済特区で中国本土の4大都市の一つ。「中国のシリコンバレー」とも呼ばれ、日本企業のほか、多くの海外企業や起業家、スタートアップが集まっており、GoogleやAppleの開発拠点もある。治安が比較的良いことでも知られているが、そんな町で日本人男児が襲われるという、中国の日本人コミュニティを震撼させる事件が起こった。いったい中国で何が起きているのか――。

複数の海外メディアによると、9月18日午前8時ごろ、深圳日本人学校の校門から約200 メートル離れた場所で、日本人の男子児童が44歳の男に刺されたという。負傷した児童は病院に搬送されたが、現地に駐在する日本の総領事が19日未明に男子児童が死亡したことを明らかにした。

中国外務省によると、男子児童を刺したとみられる男はその場で拘束されたというが、動機は明らかになっていないという。

同省の報道官は18日午後の定例記者会見で、「事件は捜査中であり、中国の関連当局は法律に従って対処する予定だ」と話した。

事件現場で献花する女性と児童(共同通信社)
事件現場で献花する女性と児童(共同通信社)
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深圳日本人学校は、日本国籍を持つ子どもたちが通う小・中学校で、日本の教育課程に準じた教育を行なっているという。数年前に同校に就職の面接に行ったことがある女性(20代)はこう証言する。

「面接では穏やかな口調で校長や事務員が話してくれたが『日本人の中国に対する悪いイメージをどう思うか』『文化がずいぶんと違うがやっていけるか?』と聞かれ、日中関係を気にしている様子でした」

事件を受け同校は今週末まで休校となっている。