12球団を“箱推し”する理由

――20年間、12球団すべてのファンクラブに入り続けるとは、なかなか変態的な行為だと思うのですが、なぜこんなことをはじめたんですか?

長谷川(以下、同) 
話せば長くなるんですが、今から20年前、04年の球界再編騒動の際、近鉄が消滅して10球団1リーグ制に移行しようと画策する動きが表面化しました。

この、ファン置き去りの大きな流れの中で「真のファンサービスとはなにか?」ということを考えるようになり、ならばまずは自分が12球団すべてのファンクラブに入って体感してみよう、となったのです。

10年前に「12球団ファンクラブ」を特許庁に申請して商標登録し、世界唯一の「12球団ファンクラブ評論家®」となった長谷川氏
10年前に「12球団ファンクラブ」を特許庁に申請して商標登録し、世界唯一の「12球団ファンクラブ評論家®」となった長谷川氏
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――もともと熱心なスワローズファンとうかがっていますが、そのうえで12球団全部を推すというのは、どんな感情なんでしょうか? アイドルファンにおける「箱推し」みたいなものでしょうか?

それまではスワローズの勝ち負けに一喜一憂する日々でしたが、12球団すべてのファンクラブに入るようになってからは、各球団の特典グッズ、球場演出、ファンサービスなど、違う角度から野球を楽しめるようになりました。ある意味、聖母マリアになったような気持ちで、12球団すべてを応援しています。

――あの……すいません、さきほどからそのマスクが気になって、なかなかお話が頭に入ってこないのですが、それはなんですか?

これですか? これは06年、楽天カラスコクラブ特典の非公認マスコット「Mr.カラスコ」のマスクです。「12球団ファンクラブ評論家」としてメディアに出るときは必ず被ることにしています。失くしたら困るので、ヤフオクで購入して同じものを3つ持っているんですよ。

かつて楽天カラスコクラブ特典には、こんなプロレスリングも!
かつて楽天カラスコクラブ特典には、こんなプロレスリングも!

――入会特典のグッズでは飽き足らず、さらにヤフオクなどでも買い求めているんですか。

ある時期から各球団で、特典グッズのラインナップから、欲しいグッズを選択するシステムが導入されるようになりました。球団によっては追加料金を支払うと獲得グッズを増やせたりするのですが、それでもなかなかすべては揃えられない。

評論家を名乗っている以上、気になるものはメルカリ、ヤフオク、ラクマなどで購入するようにしてます。