高額商品でもためらいなくおねだり

「その靴ほしいです。白い靴がほしいです」

斎藤知事が“CO2排出量が世界最少になる靴”を開発したメーカーに対しそう言ったという面談記録を読んだ県職員は、「恥ずかしく感じた」とアンケートに記した。

百条委のアンケートは約9700人の県の全職員を対象に行われ、69%にあたる6725人が回答した。このなかで斎藤知事が贈答品を受け取っていることについて、実際に見たり、聞いたとの回答は946に上った。

「知事が播磨の牡蠣が食べたいと要望しているとの連絡があり、R4.3.12に食事会をセッテイングした。知事は食事後、トロ箱に入った牡蠣を土産として持ち帰った。なお、食事代、土産代はお支払いになっていません」

「昨年度、レゴ展のレクの際に、知事から世界遺産登録30周年記念で発売された『姫路城のレゴブロック』を飾りたいので用意できないかとの発言があった。後日、秘書課に届いているのを実際見た」

昨年6月、姫路城がレゴになったと宣伝する斎藤知事(本人Xより)
昨年6月、姫路城がレゴになったと宣伝する斎藤知事(本人Xより)
すべての画像を見る

「皮革製品の現場視察で40万円相当の革ジャンを試着して『これはいい。もらえないか』と知事がおねだり。あまりにも高額な品のため、結果、無償提供はできないと結論づけられたと聞いた」

2021年の知事選当選直後から頻繁な県内出張を繰り返した斎藤知事。だが、その目的も、行政運営のためだったのか疑わしいと思わせる証言も続いた。

「視察先は、何が食べれるか、もらえるかで決めていると聞いた。実際に、R5は視察先の赤穂で牡蠣を食べている」

「知事が視察に行くことを『遠足』、視察時に持ち帰る物品を『お土産』と揶揄し、『遠足が好きやから』『お土産必須やから(困るわ)』と県職員があきれた感じで話すのを聞いたことがある」